第一回学力テスト・国語
学年 組 名まえ 受験番号 必殺技
問題1・次の読み仮名、漢字をそれぞれ答えなさい。
1・バス瓦斯爆発 < >
2・希臘名物希臘饅頭 < >
3・倫敦倫敦愉快な倫敦楽しい倫敦 < >
4・総裁が葬祭で相殺 < >
5・嗚呼懐かしの銀巴里 < >
6・納沙布岬 < >
7・土耳古行進曲 < >
8・御手洗さん御手洗で吃驚 < >
9・ほとけのちぎりと書いてぶっちぎり < >
10・オレたち珍走団!ヨロシク! < >
11・泣いて血を吐くほととぎす < >
12・うまい!あんにんどうふ < >
13・ねえ、しょうゆってかける? < >
14・じっぺんしゃいっく < >
15・ああ、はなのおうえんだん < >
16・次の停車駅は〜ばくろちょう〜 < >
(得点配分:1問1点: /16)
問題2・つぎの小説文を読んで問題に答えなさい。
列車。
窓際のチヤさん頬杖ついて、ずっと、外見てつまらない山脈のおね<問1a>あたりずっと目で追ってる。
おれはもじもじ。
あ、車内販売来たよ、とか、あのさアイス食わねえ? とか、時に単発的に言ってみるけれど、チヤさんそうがい<問1b>見たまま。そうね、って気のない返事。
ナントカ山脈、の上辺、後ろから来る黄色い夕陽に彩られてぴかっと、して。<問3・a>
つながる山並みと海のかけらを右手に見て<問3・b>、吹き飛んでいく景色、に顔向けたチヤさん、をなんども見るおれ、
昨日の晩の熱さと今の冷たさ。温度差ありすぎて、何もできない。何も訊けない。
きのう愛とかを確信したと思ったおれ感動した、うっかり。信じて眠ったあとのけさ<問1c>、ビジネスライクにチェックアウトしたチヤさんの近寄れない孤立感。
こんな人。やっぱり信じちゃいけないのかもしれない。
精いっぱい虚勢でため息ついてみて、すね気味に横向いてひとり分のビール買ってごぶりと飲む。もういいよ、チヤさんなんて。
(問2・a)振り向く気配にむしろ顔そむけて、反対側の窓の向こうに視線飛ばして意識もそらす。
言葉は何も来ない。
(問2・b)チヤさんが向こうに向き直る気配。
三百五十ミリリットル缶のビール、とても苦い。吐き出したい。
東京駅でそっけない別れ、は別れ以上にひどくて<問4>。チヤさんおれに向かって封筒差し出した。
「なに、それ」
おれの声そうとう冷たくこわばってる。
「二日付き合ってもらったお礼よ」
出来の悪いロボットみたいな声<問5>でチヤさん。うす緑の洋封筒つき出す腕にまったく力がない。
おれ、自分で信じられないことをした。
封筒、ぴしりと奪い、そのままコンコースの床に落とした。はみ出る万札。踏みつけた。すごく憎い。最初の朝に言ったじゃないか。あんたすごく厭らしいことしてる、って。
驚きもしない、むしろそうされて当然、って顔でうつむいてるチヤさんの血の気のない頬に手のひらを叩きつける。わりと加減して。昨日おれが色っぽい局面で張られた同じだけの力、計算して。でもびっと嫌な音がして小さな顔が頭ごとぐらりと揺れた。この人すごく華奢で。
赤く染まってくる頬を震える指先で押さえるチヤさん、と、どうしようもなく速くなる呼吸を呑み込むおれ、が見合って。渦を巻く雑踏の流れの中。
プーマ、弱々しく声、にじませて顔を下に向けるチヤさん、今わかったけどこの人、ぜんぜん大人じゃない<問6>。
自分でどうしていいかもわかってない人だ。
ごめん、小さく言ってくるり後ろ向きすごく早く去って行く。背がもうおれのこと忘れて自分だけの恥にまみれてる。
追うたちじゃないおれ、バカ、無声で叫んで自分の腿を拳で叩いた。いろんな感情<問7>どっさり込めて。
(出典・三上零「マシンガン・エチケット」)
問1
それぞれのひらがなを漢字になおしなさい。
a おね < >
b そうがい < >
c けさ < >
(得点配分:1問1点: /3)
問2
文章中の( )にあてはまる言葉をそれぞれ下の選択肢から選びなさい。
a < >
b < >
【選択肢】
だのに しやけれども するってえと ようやく ほいでも してからに
っていうか また ばいざうぇい じゃけん ・・and・・more!
(得点配分:完答で5点 /5)
問3
文章中のa、b、の記述を読んで答えなさい。この列車は、ナニ線のどこ行きでしょう?
答え< >
1・東海道新幹線のぼり
2・東海道新幹線くだり
3・オリエント急行イスタンブール行き
4・シベリア超特急モスクワ行き
5・銀河鉄道999機械化惑星行き
問4
なぜ、プーマは「別れ以上にひどい」と思ったのでしょう。あてはまる番号を選びなさい。
答え< >
1・お金は現金じゃなく振込みでほしかったから。
2・お金で済まそうとするチヤさんに愛が感じられなかったから。
3・二日分のギャラがあんまり安くてビール代も自腹だったから。
4・チヤさんの差し出す封筒が忌中用だったから。
5・東京駅だと思ったらイスタンブールだったから。
問5
「出来の悪いロボットのような声」とはどのような声でしょう。あてはまる番号を選びなさい。
答え< >
1・喉を叩きながら「ワレワレハウチュージンダ」とふざけている声。
2・あがり性のおとうさんが結婚式でスピーチするような声。
3・本当の感情を押し殺した冷たいつくり声。
4・アニメキャラを真似たポップでへたくそな声。
5・森進一がジェームス・モリソンの真似をしているような声。
問6
「ぜんぜん大人じゃない」とは、どのような人のことでしょう。文章中から十八文字で書き抜きなさい。
答え □□□□□□□□□□□□□□□□□□人。
問7
「いろんな感情」とはどのような感情でしょう。自分の言葉で、二十五字以内で書きなさい。
答え 「 」
(得点配分:問3〜7・1問6点: /30)
問題3・ことわざ、慣用句の意味を下の選択肢よりそれぞれ選びなさい。
1・「馬耳東風」 答え< >
a・馬はいつでもアイポッドでYMOの「東風」という曲を聴いているということ。
b・馬の耳に東のそよ風が流れるが如く、人の言葉を聞き流すこと。
c・バジルを使った料理はすべてオリエント風味になるということ。
2・「月下氷人」 答え< >
a・超つめたい人のこと。
b・毅然として居住まい正しい人のこと。
c・やたら仲人ぶりたがる人のこと。
3・「犬も歩けば棒に当たる」 答え< >
a・事を起こせば何らかの結果が出るということ。
b・世間は障害物が多くて大変だということ。
c・おまわりさんが過激派学生のゲバ棒で殴られること。
4・「泥棒を見て縄をなう」 答え< >
a・泥棒を見て縄を用意するのはナウだということ。
b・窃盗裁判を傍聴しながら編み物をすること。
c・物事が起こってから準備をするのは遅いということ。
(得点配分:1問4点: /16)
問題4・次の論説文を読んで問題に答えなさい。
ロラン・バルトは『表徴の帝国』において、「表徴とは裂け目である。そのあいだから覗いているものは、ほかならぬもう一つの表徴の顔である」と語った。
その「もう一つの表徴」が、より純粋に未来のあり得るべきものを指向しているとするならば……。
芸術とは、この現実にすでに存在するものではなく、“より好ましい”存在の在り方を予感させるものである。
本当の力を持った芸術家は、悟性の罠に陥ることなく、感覚世界の事象を生に見据えることによって、その背後に裂け目を発見する。
その裂け目は裂け目に過ぎない。それゆえに覗き込むことを必要とする。覗いてもその向こうにある総体はいつも見えない。
芸術家は、裂け目を押し広げつつ、総体をこの世に描き表すべく苦闘する。ストリックランドのように、静子夫人のように、時には狂気のように深く狂おしく、情熱をもって。
そこに描き出されるものは、神やイデアではなく、もちろん作者個人の天才などではなく、むしろ人類が普遍的に「ぼんやりと」感じることのできる“次”のイメージなのだ。(問2)
先に進んでいくための、子犬に投げるボールのような、水平線に見える輝きのような。
芸術とは、人類が次に向かって生きるための、消失線上の一点である。
(出典・三上零「消失線上の一点」<問3>)
問1・このような文章に当てはまることわざ・慣用句に三つ丸をつけなさい。
a< >虎の威を借る狐
b< >大風呂敷を広げる
c< >馬鹿の考え休むに似たり
d< >雀百まで踊り忘れず
e< >禍福はあざなえる縄の如し
g< >小人閑居して不善を為す
問2・なぜ作者は「ぼんやりと」という表現を使ったのでしょうか。当てはまる番号を答えなさい。
答え< >
a・作者本人が基本的にぼんやりしているから。
b・芸術は進化の先にあるイメージの表現であるから。
c・なんとなく、レトリックで適当に書いたから。
d・なんか、イラっとしたから。
e・作者が人類のことを基本的にナメているから。
問3・作者がこのようなタイトルをつけた理由を答えなさい。
答え< >
a・大上段に構えたから。
b・「G線上のアリア」を聴きながら書いていたから。
c・タイトルの迫力だけで読んでもらえると計算したから。
d・最初にタイトルだけ決めて何も考えず書いたから。
e・字面がカッコイイから。
(得点配分:1問10点: /30)
(制限時間:50分・100点満点)
■解答
問題1
1・<がすばくはつ>
2・<ぎりしゃめいぶつぎりしゃまんじゅう>※「ぎりしあ」でも正答とする。
3・<ろんどんろんどんゆかいなろんどんたのしいろんどん>
4・<そうさいがそうさいでそうさい>
5・<ああなつかしのぎんぱり>
6・<のさっぷみさき>
7・<とるここうしんきょく>
8・<みたらいさんおてあらいでびっくり>
9・ <仏契>
10・<夜露死苦>※「4649」は不正解。
11・<不如帰>
12・<美味い!杏仁豆腐>
13・<醤油>※「正油」は0.5点とする。
14・<十返舎一九>
15・<嗚呼、花の応援団>
16・<馬喰町>
問題2
問1
a <尾根>
b <窓外>
c <今朝>
問2
a <ようやく>
b <また>
問3
答え<1>
問4
答え<2>
問5
答え<3>
問6
答え 「自分でどうしていいかもわかってない」人。
問7
答え (例)「悔しさやもどかしさ、情けなさや怒りが混じった気持ち」(二十五文字)
※「もどかしさ」が言及されていれば正解とします。その他おもしろい解釈も正解。
(例:猿がブレーンバスター喰らったような気持ち)
問題3
1・答え<b>
2・答え<b>
3・答え<c>
4・答え<c>
問題4
問1
a<○>虎の威を借る狐
b<○>大風呂敷を広げる
c<○>馬鹿の考え休むに似たり
d< >雀百まで踊り忘れず
e< >禍福はあざなえる縄の如し
g< >小人閑居して不善を為す
問2
答え<a b c d e>※どれでも正答とする。
問3
答え<a b c d e>※どれでも正答とする。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||