GOGOバイト生!


トップページの隠しカウンターによると、今年の春あたりにご来場者30万人達成しそうですねー。
うーむ、そしたら日頃のご愛顧にお応えして感謝キャンペーンやりますわね、抽選で無料鑑定とか。なにか。
今からいろいろ考えておきますのでお楽しみに〜。


今でこそタロット暮らしが身についた生業となっちゃってるわたくしですが、たどり着くまでにはほんとーにいろんな仕事をしました。
前にも書いたよーな気もしますがー、バイト正社員フリー掛け持ちタダバタラキ等等ふくめて、40種類以上の仕事を体験したかしらん。
色々やったからこそ、色々な職種や立場の人の気持ちが占い師としてよーく分かるのよー、というのは言い訳でもアリ、真実でもあり。
今日は、そんな日々の中の「バイト生」時代について何だか語ってしまいたいのさ(なぜかギターを抱え、ブルースハープをセットしながら)。

そう、あれはオイラが「血液検査技師」のバイトをしていた時‥。

オイラがバイトしていた検査施設は、都内の数ヶ所の病院と契約していて、日々そこから送られてくる検体に、いろいろな検査をしていたのさ。
(検体というのは‥血液や、にょーや、べんです。うう)
オイラが主にやっていたのは、血液検査の検体を、遠心分離機にかける作業だったのさ。
オイラは専門家じゃないから詳しいことは分からないけれど、血液の比重や濃度を調べるのに?まずはぶーんと分離して、血漿とそーでない部分に分けるらしいのさ。
様々な病気の検査があるけれど、オイラの居たところで一番多かったのは、某繁華街にある、通称「性病医院」と呼ばれる病院から持ち込まれる‥
そう、「AIDS検査」だったのさ。
ある日、オイラはいつものように遠心分離機にたくさんの試験管をセットしたのさ。試験管の中には血液。赤赤赤。
ぶーん、きゅいーんと遠心。まわるまわる試験管。分離完了。
さて、と装置のふたを開けて試験管を取り出そうとした時‥。
かちゃん。
ん?
あっ、やっべ試験管割れてるよ、ってーつかんだ時に、うっかり手袋してない方の手を出して指切っちゃった、検体の血がついて気持ちわるーい。
ええとこの試験管は、番号と台帳を照らし合わせると、これだこれだ。「AIDS検査」。
ううっ!?
げげげげげ!?
やばーい!!
感染感染感染??HIVウイルス???
速攻で洗浄消毒。
あとは祈り。ひたすらに。
(この検体のヒトが陰性でありますように、陰性でありますように〜!)
見も知らない人の健康と幸せを祈って、天も裂けよ海も割れよとばかりに祈ったオイラさ。
祈りが通じたのか、数日後に判明した検体の検査結果は「マイナス」。
というわけで、オイラも無事だったさ。セーフ!

そして、あれはオイラが「チラシ配り」のバイトをしていた時‥。

道に立って「ハイよ」「ホイよ」とティッシュやチラシを配るやつもありますが、オイラがやっていたのは住宅のポストに広告を投函する「ポスティング」の方さ。
健脚にモノ言わせて、町中を歩き回り駆け巡り、一戸建て住宅のポストに「家売りませんか〜?」というチラシを投げ込むのさ。
お散歩大好きなオイラだから、空いた時間を利用してポスティングして回るのは、けっこう楽しかったのさ。
しかし。オイラは人生の後にも先にも、あんなにも犬に吠えられまくった時期はないっ。
どろぼうさんの気持ちがよく分かったさ‥。
これは、あるお宅にチラシを投函した時のことさ。
その家には、門から玄関までの、3メートルほどの細い小道があったのさ。
玄関の横には、「オレ地獄の番犬ケルベロスでーす」といった風情のお犬様。門に近づいてきたオイラに向かって、早くも唸り始めているのさ。
うっわスゲ怖えー、と思いながらもバイトはバイト。犬は鎖で小屋につながれているし、門の脇のポストにちょいとチラシを突っ込んで、さっさと退散すればいいのさ。
勇気凛々なオイラがポストに手をかけた瞬間、犬がぎゃんぎゃん吠えながらこっちに向かって走り始めたのさ。
大丈夫大丈夫、犬には鎖が‥鎖でつながれてはいるけれど、いるけれど、
鎖の方が小道より長いー!!!
ぜんぜん長いー!!!
ぎゃあ〜!!!
喰われるー!!!
飛んで逃げたオイラさ。あぶねって。

外付けのポストがなくて、玄関脇の小窓から直接、家の中に郵便物を入れる方式にもけっこう出会ったものさ。
跳ね上げ窓からチラシを入れると、ちょうど靴箱の上にポソリと落ちるのさ。
ある家で、そんな小窓からチラシを入れようとしたら、中から猫がこっちを睨みつけたのさ。ニャッ。
靴箱の上に猫。郵便物投函物に対してすっごい敵意だニャー!
おそるおそるチラシを差し出すと、爪、牙、むき出しでファアアッ!!と怒りながら、喰らいついてきたのさ。
ばりばりと引き裂かれるチラシ。んぎゃうー、んぎゃううー、と唸りながらチラシを引きずり込んでいく猫。
あっけにとられるオイラ。
ぼろぼろになったチラシが小窓の向こうに消え、跳ね上げ蓋がパタンと閉まったのさ。
この家、手紙や新聞も同じ目に遭うんだろうか‥。

そして、あれはオイラが「電話学習指導」のバイトをしていた時‥。

もともと学習塾の専任講師をしていたから、子供さんにものを教えるのは得意なオイラさ。
プリントやワークをご家庭でやって、電話でセンセイと答え合わせだぞー!的なバイトもけっこうあちこちでやったもんさ。
あるバイト先では、電話で指導する先生は、本名でなくなぜか動物の名前を名乗らなければならなかったのさ。
ニックネーム一覧表は会社側で決めてあって、登録した順番に勝手に名前を決められてしまうのさ。
オイラは「ぞう先生」‥。がーん‥。て言うか、ぱおー。
名前にゃヘコんだけど、採点したプリントにスーパーマリオや魔方陣グルグルの絵を描いて返すぞう先生は子供たちの人気者さ。
しかし、ぞう先生には弱点があったのさ。
それは、「もらい泣き」癖‥。
ある日、オイラは小学6年生のあつし君と、電話でプリントの答えあわせをしていたのさ。
中学受験をひかえて、いつも熱心で元気なあつし君、なんだか今日は調子が出ないご様子さ。
「今日は元気ないのかな?」
「‥うん‥」
「どうしたの?」
「あのね‥(クスン)‥猫が‥うちの猫が死んじゃったんだー」
「えーっ!!」
「うわーん!!」
「ええー、えー、うわーん!(つられて泣いてる)」
「うわーん!」
「うわーん!猫さんの名前はー?」
「ハナー!うわーん!」
「うわーん!ハナー!」
「ハナー!」
‥気が付くと、チーフのこまどり先生が呆れてオイラを見つめていたのさ。
ぱおーん。

さて最後に(まだやるんかい)、あれはオイラが「工場勤務」のバイトをしていた時‥。

オイラが勤めていたのは、某製薬会社の工場だったのさ。
おくすり。の中でも、オイラがいたセクションで扱っていたのは、抗うつ剤。睡眠導入剤。癲癇治療薬。マイナートランキライザー。メジャートランキライザー等‥。
つまり、向精神薬。トランキライザー工場だったのさ。
ある日、オイラはいつものように、箱詰め工程のベルトコンベアに取り付いて、せっせと流れ作業をしていたのさ。
オイラの背後では、マスクを着けた社員の人たちが、何やら重たげな袋を箱から箱へ移していたのさ。
A4サイズ位の透明のビニール袋に、ぱんぱんに詰まった白い粉薬。段ボール箱にぎっしり何袋も。何の薬なのでしょーなー。
チェックして、調剤の部署に運ぶところなのだろーなー、と何気に理解しつつオイラは流れ作業。
と、突然。
背後で、ぼばん。という破裂音。
ぬ?と反射的に振り向いたオイラの目の前は、まあ真っ白。霧かしら?雪かしら?
って粉薬に決まっておるわ、ゲほげほげほごほごほごほはっくしょん。
どうやら、粉薬の入ったビニール袋が何かの拍子に破裂してしまったらしいのさ。
んもー、ひどい目にあったしー。
あのーオイラ正体不明の何かをたんまり吸い込んでしまったんですけど、しにませんかー?
とりあえず、勤務中様子を見てみたものの、気分が悪くなるという兆しもなく、オイラはそのまま帰途についたのさ。
さて、帰りの電車の中。
立って吊り革につかまって窓外を見ていたのさ。
さーて、バイト終わったし、帰って、それから‥
帰る‥
帰るって‥
どこに‥?
え?
今オイラ、どこに行くとこ?
なに?
え、つうか私は誰?
なんでこんなん乗ってるの?
ええと、電車。それはわかる。
何線?
あー!?
今、いつ?何時?
どこからどこに行くところで、何でこれに乗ってて、あたしゃ誰なのさ。
やば。
これは、何だかとてもまずい。
降りよう。駅。
とにかくともかく降りて。

降りた。
駅のベンチに座り、じっとしていたところ、ようやく目の前にある美術館の看板が目に入ってきた。
X美術館。
ということは、ここはY駅。
それなら、この路線はZ線だ。
Z線のA駅にバイト先の工場があって、B駅で降りて家に戻る、から、今はバイト帰り。
C工場でバイトしているオイラは、そうだー、三上だー。
こんな感じに思い出すことができたのさ。

謎の粉薬に大量に含まれていたと窺える神経伝達物質阻害成分が、ぷちぷちぷちぷちと頭の回路を切断して行くあの感じ。
おそろしい体験をしたものさ。
それにしても、オイラの記憶を取り戻させてくれてありがとう、X美術館の看板!
そーゆー問題じゃないか。
まだまだ尽きないバイトの思い出話ですが、今日はこんなところで切り上げるのさ。チュース!

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